「オフィスや店舗のスペースを有効活用したい」
「防音やプライバシーの確保に悩んでいる」
上記のようなお悩みを抱えている方も、多いのではないでしょうか。
本記事では、内装の間仕切り工事の基礎知識から費用の相場・会計処理まで、依頼前に必要な情報をわかりやすく解説します。
また、弊社の間仕切り工事の事例も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
スタッフ全員が現場経験者。
細かいご要望にも対応できます。
間仕切り工事とは

最初に、間仕切り工事について解説します。
間仕切り工事の目的
間仕切り工事とは、オフィスや店舗、商業施設などの室内空間を壁やパーティションなどで仕切る内装工事のことです。
一般的には、ひとつの大きなフロアを複数の部屋や区画に分割するために実施されます。
工事の主な目的は、空間の有効活用です。
広大なオープンスペースをそのまま使うよりも、用途に合わせてゾーニングすることで業務の効率が向上します。
また、会議室や応接室として独立した空間を設けることで、来客対応のクオリティも高まります。
さらに、従業員のプライバシー保護や集中できる環境の確保、騒音の遮断といった快適な職場環境づくりにも貢献します。
近年はフリーアドレス制やハイブリッドワークの普及により、レイアウトの変更に対応しやすい移動式の間仕切りや、リモート会議に対応した防音ブースの設置ニーズも高まっています。
間仕切り工事は単なる空間分割にとどまらず、企業の働き方や業種の特性に合わせた柔軟な空間づくりを実現する重要な手段といえます。
間仕切りの種類
間仕切りにはさまざまな種類があり、素材・構造・可動性などの観点から選択します。
以下の表で、主要な4種類の特徴を比較しましょう。
| 種類 | 特徴 | 主な用途 | 可動性 |
| スチールパーティション | スチール製のパネルを連結するシステムタイプ。設置・撤去が比較的容易で、レイアウトの変更にも対応しやすい。 同じシステムタイプの間仕切りとして、より安価で施工性の高いアルミパーティションが上げられる。 |
オフィスの執務エリアを区分、会議室の間仕切り | ○(移動が可能) |
| 軽鉄間仕切り | 軽量鉄骨(LGS)を下地に使用し、石膏ボードや合板で組上げる固定型の壁。石膏ボードの重ね貼りや下地に吸音材を充填することで、より高い遮音性を得る事が出来る。耐久性も高い。表層は壁紙や塗装で仕上げるのが一般的。 | 会議室、応接室、サーバー室などの固定壁 | ×(固定) |
| トイレブース | 化粧板やポリエステル化粧板などで作られたトイレ内の個室間仕切り専用のパネル。耐水性・耐湿性が高い。 | オフィスや商業施設のトイレ内個室区画 | △(設置後は固定) |
| アコーディオンカーテン | 折りたたみ式で開閉が可能な蛇腹状の間仕切り。開放時は広間として空間全体を使用でき、閉鎖時は簡易的な間仕切りとして空間を分けて使用することができるが、遮音性等はあまり期待できない。
類似品の上位としてはスライディングウォールが上げられるが、間仕切りの種類としてスライディングウォールはパーティションに分類される。 |
多目的ホール、研修室、宴会場など | ◎(随時開閉が可能) |
スチールパーティションは、汎用性が高くオフィスで広く採用されています。
一方、軽鉄間仕切りは固定壁として高い遮音性が求められる部屋に最適です。
トイレブースは水回りに特化した専用製品であり、アコーディオンカーテンは使い勝手の柔軟性から多目的スペースで重宝されます。
用途・予算・レイアウト変更の頻度に合わせて、最適な種類を選ぶことが重要です。
スチールパーティション
スチールパーティションは、スチール製の支柱とパネルを組み合わせて構成する間仕切りです。
軽鉄間仕切りに比べ組み換えが容易で、オフィスのレイアウトの変更に柔軟に対応できる点が特徴です。
また、パネルの高さや幅、色や柄のバリエーションも豊富で、執務エリアの区分けや簡易的な会議スペースの確保に広く活用されています。
軽鉄間仕切り
軽鉄間仕切りは、軽量鉄骨を骨組みとして石膏ボードや合板で仕上げる固定型の壁です。
木軸の在来工法に比べて工期が短く、施工コストを抑えやすい点が特徴です。
必要に応じて高い遮音性・耐火性・耐久性を持たせることができ、、会議室や応接室、サーバー室などのしっかりとした個室が必要なエリアに適しています。
また、内装仕上げの自由度も高く、クロス張りや塗装、タイルやシートなど多様な仕上げに対応できます。
トイレブース
トイレブースは、メラミン化粧板やポリエステル化粧板などの耐水性素材を使用したトイレ専用の間仕切りです。
湿気や水濡れに強く、衛生的な環境を長期間維持することができます。
また、パネルの色や柄のバリエーションも豊富で、施設のデザインに合わせた選択が可能です。
オフィスビルや商業施設のトイレリニューアルの際にも、多く採用されています。
アコーディオンカーテン
アコーディオンカーテンは、折りたたみ式のパネルをレールに吊るした可動式の間仕切りです。
必要なときだけ閉じて空間を仕切り、不要なときは壁側にまとめられるため、多目的な空間運用が可能です。
このため、、研修室や宴会場、大型の会議室など、場面に応じてフレキシブルに使いたいスペースに最適です。
遮音性はスチールパーティションや軽鉄間仕切りには劣りますが、空間分割の手軽な手段として人気があります。
間仕切り工事の費用相場と工事期間

間仕切り工事の費用は、使用する素材や工法、施工する面積、施工難易度によって変動します。
依頼前に相場感を把握しておくことで、適正価格かどうかを判断しやすくなります。
また、消防法や建築基準法への適合確認も必要であり、法的要件を満たすための追加工事が生じる場合があります。
相見積もりを取得し、複数業者の提案を比較検討することが重要です。
間仕切り工事の費用相場と内訳
種類ごとの費用の相場と主な内訳を、以下の表にまとめました。
| 種類 | 費用相場(1㎡あたり) | 主な費用内訳 |
| スチールパーティション | 約15,000〜30,000円 | パネル材料費、設置工事費、運搬費 |
| 軽鉄間仕切り(LGS工法) | 約20,000〜50,000円 | 軽鉄下地材、石膏ボード、仕上げ材、施工人件費 |
| トイレブース | 約80,000〜200,000円/ブース | ブースパネル、金物類、設置施工費 |
| アコーディオンカーテン | 約15,000〜35,000円 | カーテン本体、レール、設置工事費 |
上記はあくまで目安であり、実際の費用は施工する面積・建物の構造・仕上げ材の仕様・電気配線の移設有無などにより変わります。
また、消防設備(スプリンクラーや感知器)の移設や増設が必要な場合は、別途追加費用が発生します。
工事期間の目安と流れ
間仕切り工事は規模や仕様にもよりますが、小規模なパーティション設置であれば1〜3日、軽鉄間仕切りによる固定壁の設置では1〜2週間程度が目安です。
標準的な工事の流れは、以下のとおりです。
- 現地調査・ヒアリング
担当者が現場を確認し、レイアウトの要件・建物側の施工制限・法的制限・設置する下地の状況・電気、照明、空調設備の状況を把握します。
- プランニング・お見積もり
調査結果をもとに設計図面と見積もりを作成し、提案します。
- 契約・資材の発注
内容を確認のうえ契約を締結し、必要な資材を手配します。
- 施工の準備
養生や既存設備の移設など、工事前の準備を行います。
必要に応じて近隣への挨拶も忘れずに行いましょう。
- 施工
間仕切りの設置・取り付け工事を実施します。
- 検査・引き渡し
完成した施工部分を確認し、消防設備などの動作確認・検査ののち引き渡します。
スケジュールは、業者の繁忙期や資材の入荷状況によって前後します。
このため、余裕をもった計画を立てることが重要です。
間仕切り工事の会計処理

間仕切り工事の支出は、内容により「修繕費(費用処理)」と「資本的支出(固定資産として資産計上し減価償却)」に分かれます。
ポイントは、金額の大小だけで決まるのではなく、工事の実質(原状回復・維持か/価値増加・耐久性増加か)で判断することです。
判断が明確でない場合は、国税庁が示す形式基準(例:60万円基準・20%基準など)に照らして整理する必要があります。
経営者や経理担当者が適切に処理するためには、勘定科目の判断と耐用年数を理解することが大切です。
間仕切り工事における勘定科目の基本
間仕切り工事の会計処理は、その金額の規模と工事内容によって判断がわかれます。
一般的な考え方は、以下のとおりです。
| 条件の目安(※金額ではなく内容が基本) | 勘定科目(例) |
| 原状回復・機能維持を目的とする支出(同等品への取替え、破損・劣化部分の補修など) | 修繕費 |
| 資産価値の増加/耐久性の増加/新たな機能の付加につながる支出(新設・用途変更のための改造等) | 建物附属設備(または工具器具備品等※実態により) |
| 10万円未満:少額減価償却資産(一定要件で取得年度損金)
20万円未満:一括償却資産(3年均等) 30万円未満:中小企業者等の特例(年300万円まで等、要件あり) |
少額減価償却資産/一括償却資産 など |
判断区分についても、説明します。
| 判断区分 | 条件の目安 | 勘定科目 |
| 修繕費(即時費用処理) | 工事費用が20万円未満、または原状回復・機能維持を目的とする場合 | 修繕費 |
| 資本的支出(資産計上) | 工事費用が20万円以上かつ資産価値の向上・新たな機能追加に該当する場合 | 建物附属設備(有形固定資産) |
| 少額固定資産の特例 | 取得価額が10万円以上30万円未満の場合(中小企業者の特例適用時) | 少額減価償却資産として一括計上も可 |
資本的支出と修繕費の判断は、税務上の重要なポイントです。
資産計上が必要である場合、「建物附属設備」として貸借対照表に計上し、法定耐用年数にもとづいて減価償却します。
判断に迷う場合は、税理士や会計士への確認がおすすめです。
間仕切り工事の耐用年数と減価償却
間仕切り工事を固定資産として計上する場合、国税庁の定める法定耐用年数にもとづいて減価償却を行います。
| 区分 | 耐用年数 | 備考 |
| 建物附属設備(主に軽鉄間仕切りなどの固定壁) | 15年 | 「可動間仕切り」に該当しない固定型の場合 |
| 可動間仕切り(スチールパーティションなど) | 3年 / 15年 | 「主として金属製のもの」として区分 |
減価償却の方法には、「定額法」と「定率法」があります。
建物附属設備は、原則として定額法を採用します。
また、中古品を取得した場合は「簡便法」による耐用年数の短縮計算が認められており、経費計上を早期化できる場合があります。
工事完了後は速やかに固定資産台帳へ登録し、適切に管理することが大切です。
スタッフ全員が現場経験者。
細かいご要望にも対応できます。
間仕切り工事で得られる効果

間仕切り工事を行うことで、オフィスや施設の環境は大きく改善されます。
主な効果として、防音対策、セキュリティ・プライバシーの確保、デザイン性の向上が挙げられます。
防音対策
軽鉄間仕切りや高遮音パーティションを導入することで、執務スペースへの騒音流入を効果的に抑制することができます。
特に電話対応や集中作業が求められるエリアでは、周囲の会話や機械音が業務効率を低下させることが少なくありません。
遮音性の高い間仕切り壁は、空気伝搬音を吸収・遮断し、静粛な作業環境を実現します。
また、会議室に防音仕様の間仕切りを設置することで、社内の機密情報が外部に漏れるリスクを低減することにもつながります。
さらに、テレワーク用の個室ブースや集中ルームの設置も有効であり、多様な働き方に対応した職場づくりに貢献します。
セキュリティ・プライバシーの確保
間仕切りを設けることで、エリアごとにアクセスを制限しやすくなります。
例えば、管理職エリアや情報システム部門のサーバー室など、一般スタッフが立ち入る必要のないエリアを区画、施錠することで、セキュリティレベルを向上させることができます。
また、人事・経理・法務など機密情報を扱う部門を区画で分けることにより、書類や画面の視認を防ぐ効果もあります。
さらに、来客と従業員の動線を分けることも容易になり、情報漏洩リスクの軽減と来客対応の品質向上を同時に実現することができます。
デザイン性の向上
間仕切り工事は、オフィスのデザイン性の向上にも直結します。
ガラスパーティションを採用すれば、外の光も取り込みつつ空間を分割でき、開放感を保ちながらプライバシーを確保することが可能です。
また、企業のブランドカラーやロゴを取り入れた間仕切りデザインは、オフィスのVI強化にもつながり、訪問した顧客や求職者に対して好印象を与えます。
素材・色・柄のバリエーションも豊富で、必要に応じて高さの設定も可能なため、空間の雰囲気に合わせたカスタマイズが可能です。
さらに、洗練されたオフィス環境は従業員のモチベーションの向上や採用力の強化にも貢献します。
【3事例】コンパクトな空間を最大限に活用した多機能オフィス
間仕切り工事は、ただ空間を区切るだけではありません。
レイアウトの工夫次第で、限られたスペースでも働きやすさと快適さを同時に実現できます。
ここでは、実際に施工した3つの事例をご紹介します。
【事例1】ワークスペースと休憩スペースを両立したレイアウト
1事例目は、限られたスペースに、白を基調とした清潔感のあるデスクと落ち着きのある青いチェアを配置しました。

執務エリアとバックヤードを自然に区分けしながら、冷蔵庫・電子レンジ・収納棚を備えた休憩スペースとしての機能も確保しています。
また、黒い天井とネイビーのアクセントウォールが空間を引き締め、グリーンの採光窓と木目調の床が明るく温かみのある雰囲気を演出しています。
小規模ながらも機能性とデザイン性を両立した間仕切り施工の好例です。
【事例2】高級感あふれるトイレ・洗面スペースの間仕切り施工
二つ目は、重厚感のあるダークブラウンのパネルと、エッジを際立たせるシルバーのアルミフレームを組み合わせたトイレブースをメインに、まるで高級ホテルやラウンジのような上質な空間に仕上げた事例です。

2ブースを並列で配置しながらも光沢のある壁の仕上げにより圧迫感をやわらげ、空間を広く演出。
大型ミラーと白い洗面化粧台も空間により開放感を与え、明るく清潔感のあるトイレを創り出しています。
また、大理石調のタイル床と間接照明が高級感をさらに演出し、来客にも好印象を与えるトイレ空間を実現した事例です。
【事例3】遮音・断熱性能を高めたグラスウール入り間仕切り壁の施工
最後は、格子状に組んだ軽量鉄骨下地の内部にグラスウールをびっしりと充填した施工中の様子です。

グラスウールは吸音・断熱に優れた素材で、会議室や個室オフィスなど防音性能が求められる空間に適しています。
開口部には仕上がったドア枠が設けられており、傷がつかないようにしっかりと養生を行い、グラスウールに隙間が無いか細かくチェックを行うなど、骨組み段階から丁寧な施工を心掛けています。
機能性の高い間仕切り壁を実現した事例です。
間仕切り工事の注意点

間仕切り工事を行う際には、法的規制と賃貸契約上のルールを事前に確認しておく必要があります。
これを怠ると、工事後に是正を求められたり、退去時に多額の費用が発生したりするリスクがあります。
消防法を確認する必要がある
間仕切り工事によって建物内の区画構成が変わると、消防設備の配置や性能要件も変更が必要になる場合があります。
具体的には、スプリンクラーヘッドや自動火災報知設備の感知器が新たな間仕切りで隠れてしまったり、排煙設備の有効範囲が変わったりすることへの注意が必要です。
消防法では、一定規模以上の改修工事に対して消防署への届け出が義務付けられています。
このため、工事前に管轄の消防署または専門の施工業者へ相談し、必要な届け出や消防設備の変更・増設を適切に行うことが重要です。
なお、工事内容・地域(火災予防条例等)により届出の要否が変わるため、確認しましょう。
退去時に原状回復費用が必要になる
賃貸オフィスや賃貸店舗に間仕切り工事を行った場合、退去時には「原状回復」として元の状態に戻す義務が生じるケースが一般的です。
この際、固定型の軽鉄間仕切りや造作壁は、撤去・廃棄費用が数十万円単位になることもあります。
賃貸借契約書に「原状回復義務」の範囲と条件が明記されているため、工事前に確認しておきましょう。
また、間仕切りを設置する前にオーナーや管理会社の書面による許可を取得しておくことで、トラブルを未然に防ぐことができます。
工事費用だけでなく、将来の撤去費用も含めたトータルコストで検討することが大切です。
まとめ

間仕切り工事は、空間の有効活用・防音・セキュリティ・デザイン性の向上など、多くのメリットをもたらす内装工事のメインとも言える工事です。
だからこそ、その種類や費用の相場・会計処理・消防法への対応・原状回復まで、事前に正しい知識を持って依頼することが重要です。
オフィスインテリアはスタッフ全員が現場経験者だからこそ、確かな技術と知識でお客様の様さまざまなご要望にお応えします。
空間デザインから施工・アフターフォローまでワンストップで対応し、お客様のオフィス環境づくりを力強くサポートします。まずはお気軽にご相談ください。
スタッフ全員が現場経験者。
細かいご要望にも対応できます。