行ってきました関西万博!!
暑くなる前の5月に訪れる予定が、まさかの人生初コロナ罹患でキャンセルになり…(泣)
平年より3週間も早い梅雨明けと共にギラギラの炎天下の中、初参戦となりました。
大した予習もせずに行ったので、案の定人の波に飲み込まれてどこにどう行ったらいいのやら、
友人と汗をポタポタ落としながら地図を見ながら歩き出しました。
さてさて、私たち内装・空間デザインに携わる者として注目せずにいられないのは
強いインスピレーションを与える“メッセージ性を持った建築”の数々。
今回はその中でも建築家・隈研吾氏の手掛けたパビリオンにスポットを当て、
深く印象に残った体験をシェアしたいと思います。
【カタール館】
テーマは「海岸線から未来へ」カタールの伝統的な帆船(ダウ船)の帆をモチーフにした
白い膜屋根と木造の展示ボックスが、海上に浮かぶプロムナード都市を演出している。
中の雰囲気は海と砂漠と近代都市のストーリーをたどるような展示構成になっています。
【マレーシア館】
パビリオン全体が“調和の未来を織る”というテーマのもとに編まれており、その意思は外観から
明確に伝わってきます。
およそ5,000本の竹を組み合わせたファサードは幾何学パターンで構成され、光をやさしく
取り込みながら、気候調整や空気の流れまでデザインされています。
日が暮れて大屋根リングの上から見るライトアップされた姿は圧巻です。
【ポルトガル館】
こちらもまた、建築が自然と共鳴する試みに満ちています。
外装には、約1万本のロープと漁網を吊り下げた波のような構造。
風を受けてゆらゆらと揺れ動き、建築そのものが「呼吸している」ような印象を与えます。
館内は没入できるプロジェクションマッピング。
海からの言葉が生きて胸に刺さります。
テラスのようになったイベントブースからはポルトガル音楽のライブ演奏が聞こえます。
それぞれのパビリオンが単なる展示イベントではなく、建築そのものが未来への物語を語る舞台になっています。
隈研吾氏が手がけたパビリオンは、まさにその象徴でした。
【番外編】
もちろん避けては通れない「大屋根リング」世界最大の木造スカイウォーク!
設計:藤本壮介氏
直径約675m・全長約2,025mの環状木造構造はギネス世界記録に認定
スギやヒノキ材27,000㎥・回遊ルート兼展望台・関西万博環境調和のランドマーク
344億円の巨大木造建築「大屋根リング」は“世界一高い日よけ”“税金の無駄遣い”
といった批判に晒され続けましたが、開幕して実際に訪れた人々からは、SNSを通じて
「想像以上だった」「言葉を失った」「一度は行くべき」という感想が飛び交いました。
正直、私が一番感動したのも大屋根リングでした。
もちろん万博のシンボルなので、目にする機会は一番あるし、期待もしていましたが
情報だけでは伝えきれない『体験によってしか知り得ない価値』を感じました。
今回の経験は、私たち内装業に関わる人間として「空間に込めるメッセージの力」と
改めて向き合う機会になりました。
これからも「テーマが生きる空間づくり」を心がけながら業務にあたりたいと思います。
今回は建築目線でリポートしましたが、本当のところ行きたいパビリオンはまだまだ沢山あり
リベンジする気は満々ですが、とにかく暑い!!(◎_◎;) 身の危険を覚える暑さなので、
皆さま。参戦の際には熱中症対策を十二分に行って楽しんでくださいね!